12月9日に琵琶湖博物館にて開催された日本生態学会近畿地区会例会において大学院博士後期課程の西野大輝さんの発表が「奨励賞」に選ばれました
2024年1月10日
12月9日に琵琶湖博物館にて開催された日本生態学会近畿地区会例会において大学院博士後期課程の西野大輝さんの発表が「奨励賞」に選ばれました。
本賞は、若手研究者による口頭発表の中で優秀な発表に贈られるもので、今回は11名の対象者の中から3名の発表が選出され、その内の1名に西野さんが選ばれました。西野さんには、賞状と賞金が授与されました。
題目
二枚貝内におけるカイビルとタナゴ類の新しい寄生者間相互作用
発表者
西野大輝、西田隆義、吉山浩平
概要
タナゴ類は純淡水魚で、淡水二枚貝の鰓の中に産卵するという変わった繁殖様式を持ちます。一方カイビルは淡水二枚貝内に寄生するヒルで、淡水二枚貝の体液や魚類の血を摂食することが報告されています。これまで、タナゴ類とカイビルの相互作用についてだれも着目していませんでした。本発表ではカイビルが二枚貝内でタナゴ類の卵を摂食することを世界で初めて発見しました。さらに、カイビルの寄生密度に基づいたタナゴ類の二枚貝選好性実験では、タナゴ類の中で、二枚貝内のカイビルを認識できる種とできない種が存在することが明らかになりました。