侵略的外来水生植物管理に関するワークショップを開催します

2022年08月10日

近年、琵琶湖沿岸において、オオバナミズキンバイ等の侵略的外来植物がもたらす問題が、琵琶湖の保全・再生の上で重要課題となっています。さらにオオバナミズキンバイは、千葉県手賀沼、京都市内の鴨川、大阪府内の恩智川やため池でも大規模に定着しています。そして、今年に入って福井県内からも定着の情報が寄せられています。その侵入は全国的な段階に入っています。

侵略的外来水生植物の管理に関する対策および研究を行っている研究者や国・地方の担当者を集め、情報交換を行うとことを目的として、下記によりワークショップを開催します。

1.目的

水陸両生の侵略的外来植物の管理に関する対策および研究を行っている関係者間の情報交換

2.日時

2022年8月17日(水曜日) 13時00分~17時00分

3.場所

環びわ湖大学・地域コンソーシアム・会議室(大津市末広町1番1号日本生命大津ビル4階)

4.主催

滋賀県立大学環境科学部環境政策・計画学科教授 上河原 献二

5.内容(発表時間1人当たり10分+質疑5分)

1)伊藤彩乃 茨城県自然博物館
霞ヶ浦およびその周辺におけるオオバナ・ナガエの駆除活動

2)林紀男 千葉県立中央博物館
千葉県における侵略的外来水生植物繁茂域拡大の足跡

3)藤野勇馬 NPO法人中池見ねっと
中池見湿地に侵入したオオバナミズキンバイとナガエツルノゲイトウへの対応と課題

4)中井克樹 滋賀県自然環境保全課/琵琶湖博物館
滋賀県における外来水生植物対策の経緯と直面する課題

5)平野滋章 京都府自然環境保全課
鴨川におけるオオバナミズキンバイ対策について

6)高田みちよ あくあぴあ芥川(高槻市)
高槻市におけるナガエツルノゲイトウの駆除状況報告

7)横川昌史 大阪市立自然史博物館
みんなで作るオオバナミズキンバイ包囲網:大阪市立自然史博物館での取り組み

8)嶺田拓也 農業・食品産業技術総合研究機構
農地におけるナガエツルノゲイトウ侵入・定着防止に向けた取組の紹介と見えてきたいくつかの課題

9)稗田真也 豊橋市自然史博物館
文献から読み解く外来ミズキンバイ節植物の生活史特性

10)日鷹一雅 愛媛大学・大学院
外来種個体群のリスクから群集、生態系リスクへの警笛:南米原産群集の共生的侵略の可能性を例に

11)西野敦 環境省近畿地方環境事務所
近畿地方環境事務所による外来水生植物防除試験の概要

12)上河原献二 滋賀県立大学環境科学部
侵略的外来水生植物管理に関する国家スケールの封じ込めプログラム-豪・NZ・英の事例から考える-

ため池に繁茂するオオバナミズキンバイ

ため池に繁茂するオオバナミズキンバイ.jpg

(撮影:横川昌史、堺市菅池、本年8月4日)

オオバナミズキンバイの花

オオバナミズキンバイの花.jpg

(撮影:上河原献二、草津市烏丸半島)