国スポ・障スポ式典衣装を本学生活デザイン学科の学生らがデザインしました(お披露目会が県庁で行われました)

2025年4月10日

2025年9月28日~10月28日の期間に、平和堂HATOスタジアム(彦根総合スポーツ公園陸上競技場)にて行われる「第79回国民スポーツ大会、第24回全国障害者スポーツ大会」の式典衣装について、人間文化学部生活デザイン学科服飾デザイン研究室の学部生、院生が、滋賀県東北部工業技術センターとともに、2024年5月から取り組んできました。

式典衣装には、大きく音楽隊とおもてなし隊の2種類があり、まず音楽隊のお披露目が4月3日(木曜日)に県庁にて行われました。式典音楽隊はファンファーレ隊、吹奏楽隊、合唱隊に区分され、約350人の出演者で編成されています。

衣装デザインについて

滋賀県は琵琶湖を取り巻く湖西、湖東、湖北の各地域では、古くから地場産業として織物を生産してきました。綿、麻、絹の3つの天然繊維の産地を有しているのは国内で唯一、滋賀県だけです。そこで音楽隊の衣装は、式典のめざす姿「人にやさしい 環境にやさしい 未来にやさしい式典づくり」にふさわしく、郷土の織物を使い、色彩は地域の美しい自然の色の表現し、これからも長く着ることができるジェンダーレスのデザインになるように作成しました。

衣装デザインのテーマとポイント

テーマ「自然の輝き」着用写真.jpg

音楽隊の衣装はシャツ、パンツ、サッシュの3つのアイテムから構成されます。シャツは、湖東産地の先染めの糸で織った麻織物で、琵琶湖の水色、水田の緑、県花の石楠花のピンクを柔らかい色調で表現しています。パンツは、湖西の高島産地の綿織物を用いて、水兵の制服にみられるボタンが斜めに並ぶデザインを取り入れています。サッシュは、湖北の長浜産地の絹織物を用い、肩から垂らすつけ方を変えることで印象が変わるようにしています。このサッシュは、フランス陸軍のサッシュベルトを参考にしています。いずれも持続可能な社会に向けて、1度きりでなく、大会後も長く着てもらえる男女兼用のベーシックなデザインとしています。

工夫した点

開催時期は9月末~10月半ばですが、屋外で着用されるため、寒暖の様々な状態に対応できるように、長袖であること、重ね着ができるように、ゆったりしたシルエットであることを考慮しています。