環境建築デザイン学科の陶器浩一教授、永井拓生助教と学生のチームがSDレビュー2014に入選しました

2014/08/21

 

 環境建築デザイン学科の陶器浩一教授、永井拓生助教と学生のグループが、SDレビュー2014に入選しました。9月中旬に東京で、下旬に京都で展覧会が行われます。
 SDレビューは国内では数少ない年1回定期的に開催される建築デザインの展覧会で、その時々のもっとも先進的で、社会情勢を反映していると思われる作品が選定され、模型とドローイングが展示されます。
 入選作の「生きる自然は地域を育む」は滋賀県湖南市の竹林を、地域の人々と教員・学生が協力して人々の憩える空間へと再生する試みで、2012年より継続してきているプロジェクトです。

■SDレビューとは

 1982年より毎年行われている建築デザインの展覧会。東大名誉教授で建築家の槇文彦氏の発案で始まった企画であり、「実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの」を募集する。毎年数百作品の応募があり、そのなかで特に先進的、または社会の状況を映し出していると思われる作品10点程度が選出され、模型とドローイングが展示される。東京展の会場は、第1回より槇氏の設計した代官山ヒルサイドテラス、関西展は今年より京都工芸繊維大学にて行われることとなった。さらに、入選者の展示をもとに審査が行われ、鹿島賞、朝倉賞、SD賞、奨励賞の各賞が決定される。
 過去の入選者には現在第一線で活躍する建築家も多く、また審査員も多くが過去の入選者・受賞者である。SDレビューは、名実ともに建築家の登竜門と言える。

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■SDレビュー2014入選展

東京展
会期:2014年9月10日[水]~9月21日[日]
   12:00~19:00(最終日は16:00まで)
   会期中無休
会場:代官山ヒルサイドテラスF棟 ヒルサイドフォーラム
   東京都渋谷区猿楽町18-8

京都展
会期:2014年9月27日[土]~10月13日[月・祝]
   10:00~17:00(入館は16:30まで)
   会期中無休
会場:京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
   京都府京都市左京区松ヶ崎橋上町
シンポジウム:「入選者と審査員に話を聞く」詳しくはこちら
日時 10月5日(日)14:00~17:00
会場 京都工芸繊維大学60周年記念館

■入選作品(応募資料より抜粋)

 竹林と近隣住民との間に生じる問題を解決するため、地域のまちづくり協議会の人々が立ち上がり、学生と協力することでこのプロジェクトは始まりました。竹林は竹を適度に伐採することで、密度を一定に保つことができます。適切な密度の竹林には光が注ぎ、土壌が育まれます。
 竹林整備は、竹の再生速度にあわせて継続的に伐採を行っていくことが重要であり、毎年地上に生えている竹の約20%を伐採することで、密度を一定に保つことができます。竹林整備が進むことでいずれ人々が竹林に戻って来れば、タケノコの収穫などで年間の必要伐採は減り、竹林環境を維持することができます。伐採した竹を用いて毎年竹林を整備することによりこの地で永続的に循環される計画です。
 明るい光が差し込む竹林には子どもの笑い声が響きわたり、生活の息吹が戻ってくる。自然を維持する共同作業は、住民相互の「共助」文化を育む。竹林に人々の活気が戻ってくることで、竹もまた活き活きした振る舞いを取り戻し、生きた自然は人々を癒す。自然と人々が共に生きる、「生きる自然」の再生が目的です。

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