FD研修会 「授業の基本研修会-授業に学生を「参加」させるには-」を開催しました

2014/08/04

 

 2014年7月25日(金)、本学教育実践支援室では、FD活動の一環として今年度第4回目となる「授業の基本」研修会を開催しました。
 この研修会は関西地区FD連絡協議会との共催事業となっており、協議会加盟校からは11名(大阪保健医療大学、京都薬科大学、神戸常盤大学、滋賀大学、帝塚山大学、長浜バイオ大学、びわこ学院大学)、学内からは6名の参加がありました。

 今回の研修会は、倉茂室長を講師に「学生を授業に参加させる方法」をテーマとして開催しました。学生が参加する授業づくりをするための発問方法やグループワークについて、あらゆる方法を実際に先生方に体験してもらいながら理解を深めました。講師からは、「授業の基本は黒板と声で伝えること」と話があり、その上で、さらに学生の興味を引く内容にするために効果的な視聴覚教材やグループ討論、宿題の出し方について具体的なアドバイスがありました。授業は教員からの一方通行でなく、学生にも考えさせる機会を取り入れるだけで、学習内容の定着度は大きく向上することが示されました。具体的なアドバイスのいくつかを以下で紹介します。

○発問法

・授業の目的を示すような導入部分では、学生に問いかけて、少し“間”を作るだけで学生は考えるようになる。
・総論だけで授業を進めると、学生の興味を引き起こす内容になりにくい。いくつかの事例を学生にあげさせることにより、具体性のある授業に変えることができる。
・学生の常識を打ち破りたいときは、間違いの多い事例と数種類の答えを用意し、学生に挙手で答えを聞いてみる。「ハッとドキッと」型の授業展開に有効。

○個別作業やレスポンスペーパーの活用

・練習問題を各自で解かせたり、理解度をはかるための質問をするなどして、一方的な授業展開をやめる。課題に対する添削指導や質問に対する回答はしっかりと返す必要がある。
・レスポンスペーパーを活用する場合は、単に授業の感想を書かせるのではなく、書くべき内容をしっかりと明示し、学生が書いた内容を成績評価に反映させることが大切。

○BRD(Brief Report on the Day)法

・授業の冒頭でその日のテーマを板書し、講義後時間内にレポートを記入させる。講義は、配布資料に書かれていない内容を中心に扱うことで、学生が講義にどれだけ集中しているのかがわかる。なお、資料は事前に配布し、予習をさせてから授業に入るとより効果的である。

○グループワーク

・4~6分程度のミニグループワークで良いので、学生に話し合いをさせ意見交換をさせる。また、演習問題などを行う時は、グループ内で、わかっている学生がわからない学生に教えるなどの効果も期待できる。

 参加者からは、「レスポンスペーパーでの評価規準など具体的な方法を知ることができた」という声や、「評価規準や到達目標を細かく示しておくことで、学生のモチベーションが上がるという点が参考になった」という感想がありました。また今後の研修会で取り上げてほしい内容として、「実践教育について」や「学生にワークさせる時の課題の絞り方」などが寄せられました。

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