柴田克己名誉教授が令和4年度日本栄養・食糧学会功労賞を受賞しました

2022年06月22日

このたび、柴田克己名誉教授(元 人間文化学部生活栄養学科教授)が令和4年度日本栄養・食糧学会功労賞を受賞し、6月10日に授賞式が執り行われました。

shibata.jpg

日本栄養・食糧学会功労賞について

公益社団法人日本栄養・食糧学会は、栄養学ならびに食糧科学の進歩をはかり、国民栄養の向上に寄与することを目的とした学術団体であり、3,000名以上の会員が所属しています。永年にわたり栄養科学または食糧科学に関する学問の発展、普及、さらには学会の発展に貢献した研究者に功労賞を授与しています。

受賞理由

受賞題目:ビタミン栄養状態の評価と食事摂取基準策定

柴田名誉教授は、学生時代より一貫して、必須アミノ酸トリプトファンからビタミンであるナイアシンの合成経路に関する研究に取組み、この経路の全代謝産物および全酵素活性の測定方法を確立し、制御機構を解明しました。さらには、ヒトを対象とした水溶性ビタミンの栄養学的研究にも精力的に取組み、水溶性ビタミンの必要量の算定に関わる業績を挙げるとともに、水溶性ビタミン栄養状態の評価方法を創成しました。これらの顕著な業績に対して、平成24年度日本栄養・食糧学会学会賞を受賞しました。

日本栄養・食糧学会の理事、近畿支部長を歴任し、全国大会および近畿支部大会の開催に尽力するなど、学会の発展に大きく寄与しました。

厚生労働省が5年おきに策定する日本人の食事摂取基準において、日本人の食事摂取基準策定委員会およびワーキンググループ構成員として、第六次改定(1999年度)から連続して2020年度の食事摂取基準の策定に尽力しました。また、日本トリプトファン研究会会長、ビタミンB研究委員会委員長を務めたほか、市民公開講座や管理栄養士の生涯教育などの講師として、栄養科学の普及活動にも多くの功績をあげました。