地域共生センター 鵜飼修准教授の取り組みが環境省「グッドライフアワード2015 実行委員会特別賞 環境と暮らし特別賞」を受賞しました

2015/03/19
 

 地域共生センターの鵜飼修准教授が彦根市下石寺町で実践している取り組み「エコ民家におけるエコライフの実践」が環境省が主催する「グッドライフアワード2015」において「実行委員会特別賞 環境と暮らし特別賞」を受賞しました。
 受賞した「エコ民家におけるエコライフの実践」は、県立大学の南4kmに位置する下石寺集落において、2007年より空き家となっていた古民家を活用し、環境に配慮した暮らしの実践の場を創造したものです。集落住民との協働で、下石寺集落の有する総山(里山)のバイオマスエネルギーの利活用の仕組みを創造し、そのエネルギーを利用した空き家を集落の学生寮として活用している取り組みです。(現在も随時居住者を募集中 問合せ:まちづくり石寺 事務局 小島 camel_015@yahoo.co.jp)

環境省「グッドライフアワード」とは
 環境に優しい社会の実現を目指し、日本各地で実践されている「環境と社会によい暮らし」に関わる活動や取り組みを募集して紹介、表彰し、活動や社会を活性化するための情報交換などを支援していくプロジェクトです。
 2015年度は135件のエントリーがあり、環境大臣賞4件、グッドライフ特別賞6件、実行委員会特別賞23件が選定されました。

以下掲載ウェブサイト(http://www.goodlifeaward.jp/glaentry/glaentry-556 )より
 受賞取り組み「エコ民家におけるエコライフ実践」
 応募団体名「滋賀県立大学まちづくり研究室(鵜飼研究室)」
 活動拠点:滋賀県彦根市
 カテゴリー:住居 教育

 WEB:http://www.eco-minka.com/  Facebook:https://www.facebook.com/ecominka

<取り組みの紹介>
 エコ民家とは、エコライフと古民家を掛け合わせた鵜飼による造語です。滋賀県彦根市石寺町の下石寺集落に整備されたエコ民家では、薪ボイラー、薪ストーブによる里山バイオマス利用の拠点として集落住民との連携のもとに里山資本主義を実践しています。里山整備、学生寮の光熱費削減、地域の活性化という「三方良し」の取り組みです。

<活動のきっかけは?>
 古民家は元来、環境に対する負荷の少ない人間生活の実践の場でしたが、現代社会では不便、寒い、暗いなど悪いイメージが先行しています。そうした古民家も社会の貴重なストック(伝統的な集落の景観としても)として現代的に活用して行こうという取り組みがエコ民家におけるエコライフ実践です。

<問題解決のために取り組んだ方法>
 下石寺集落の世帯におけるエネルギー利用状況と地域環境資源とそれらに対する集落住民の思いを調査し、灯油ボイラー利用から里山バイオマス利用への転換するモデル住宅(学生寮)を整備しました。集落住民と共同した年数回の里山整備で燃料となる薪の調達を行い、里山整備、学生寮の光熱費削減、地域の活性化という「三方良し」の取り組みを実践しています。

<今までの成功のポイントは?>
 地域の環境資源や集落の文化を知り、それらのあるべき姿の方向性を集落住民と共有したこと。
 地域の課題として里山の整備をマツタケ山復活という「夢」を掲げ活動を推進としたこと。
 地域の課題である空き家の活用としてバイオマス利用の学生寮を整備したこと。

<プロジェクトが目指している事、今後やりたい事>
 里山資本主義の実践フィールドとして、バイオマス資源の利活用の推進と、その活動を通じての、環境に配慮した暮らしの普及啓発、学生への教育を継続的に実践していくことを目標として活動しています。そのために、学生寮管理や里山整備を担う事業体の設立を検討しています。

<プロフィール>
 滋賀県立大学まちづくり研究室では、「地域を知る」地域診断から「住民主体の地域ビジネス」であるコミュニティ・ビジネスの創出による地域再生・地域活性化のノウハウを蓄積し、環境に配慮した実践的なまちづくり活動を推進しています。

石寺空中写真
里山再生ワークショップ