工学部材料科学科・徳満教授(有機複合材料分野)が第15回CERI最優秀発表論文賞を受賞しました

2014/12/08

 

 2014 年日本ゴム協会年次大会おいて、大会運営委員、座長および日本ゴム協会理事より選出された審査委員による採点ならびに年次大会参加者による評価を基に、運営委員で審査を行った結果、第15回CERI最優秀発表論文賞を本学材料科学科・徳満教授らの下記の研究発表に授与されました。表彰式は12 月4 日(木)・5 日(金)に愛知工業大学で開催された第26 回エラストマー討論会において行われました。
 

■CERI最優秀論文賞について

CERI(Chemicals Evaluation and Research Institute, Japan:一般財団法人化学物質評価研究機構)により、化学物質の評価・管理に関連した研究分野において科学技術の進歩・発展に貢献する優れた研究に対する学会での表彰を支援するものであり、一般社団法人日本ゴム協会主催の年次大会及びエラストマー討論会において、優秀な研究発表を行った研究者を表彰する制度です。
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■研究内容について

「ポリシラン添加によるPP の各種物性改質技術に関する研究」
滋賀県大院工 ○徳満勝久、林明日香、大阪ガスケミカル(株)  福西佐季子、高野一史、豊田工業大学 岡本正巳
 本研究では,ポリシラン添加によるポリプロピレン(PP) の熱融着性の改質効果や、分子運動性等に与える影響について、更には化学的計算手法(MD法)を用いてポリシランと典型的なポリオレフィン系材料であるポリエチレン(PE)との相互作用について検討を行った。これらの検討結果より、ポリシランはPPの融着特性を改善する効果を有しており、それは融着界面において連続的なラメラ構造形成を誘起するためであることを明らかにした。また、レオロジー的評価より、ポリシランはPP分子の分子運動における活性化エネルギーを特異的に低下させる効果を発現することが分かった。また、ポリシラン分子はPE分子と相互作用を有することがMD計算より明らかとなったが、ポリシラン分子数の増大と共に、この相互作用は低下することより、最適なポリシラン添加量が存在する可能性を示唆することが分かった。

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