大学院工学研究科材料科学専攻博士前期課程の太田鈴菜さんが、プラスチック成形加工学会関西支部2022年度若手セミナーにおいて優秀ポスター賞を受賞しました
2023年2月11日
1月16日に京都工芸繊維大学で開催されたプラスチック成形加工学会関西支部2022年度若手セミナーにおいて、本学大学院工学研究科材料科学専攻博士前期課程の太田鈴菜さんの発表が「優秀ポスター賞」を受賞しました。
この研究会は、プラスチック成形加工学会の関西支部が毎年開催している主に関西の大学院生を対象とした研究発表会であり、そこで優れた発表をした学生には優秀ポスター賞が贈られています。今年度は、審査対象となった24件の学生発表から3件が優秀ポスター賞に選出され、その中の1件に太田さんの発表が選ばれました。太田さんには、表彰状と記念のトロフィーが贈呈されました。
発表内容について
■題目:感音性高分子マイクロゲル分散系のコロイド結晶化における結晶転移挙動
■発表者:太田鈴菜、竹下宏樹、徳満勝久
■概要:感温性高分子マイクロゲルは、温度によって変化する数百ナノメートルの粒径をもつゲルです。マイクロゲルの粒径が揃っている場合、その分散液はある体積分率の範囲で規則的に配列することが知られています。コロイド結晶化と呼ばれるこの現象は、古くから研究されていますが、詳細なコロイド結晶化挙動や結晶転移挙動についてはよくわかっていません。本発表では代表的な感温性高分子マイクロゲルであるポリN-イソプロピルアクリルアミド(PNIPAAm)を用いて、結晶転移挙動の解明、検討を行いました。コロイド結晶化によって生じる構造色を可視光の透過率測定において観察したところ、コロイド結晶化時の体積分率によって、生成する結晶とその後の転移挙動が異なることが分かりました。これは結晶の安定性と結晶化速度のバランスによる挙動であると考えられます。