アメリカ留学レポート
国際コミュニケーション学科 稲岡 幹大さん 留学レポート2
アメリカ スカジットバレーカレッジ
7月に入って夏のクオーターが始まりました。授業も前回まで取っていたものとは大きく異なった授業を取っています。しかし、今回この授業を履修するにあたって、日本からこちらに来る前に知っておければなと思うことがいくつかありました。ですので、今回はこちらの大学の履修の仕組みや夏クオーターでとっている授業内容などについて書いていきたいと思います。
今回夏クオーターの授業を取るにあたって最初に戸惑った事は、夏クオーターはレギュラークラスの授業のほとんどがオンラインクラスであるという事です。つまり、実際に大学の教室に向かい座って受ける授業がほとんどありません。せっかく留学に来ているのに部屋にこもって授業を取る、これほど恐ろしいことはありません。
オンライン以外の授業を履修するにあたって、授業の選択肢は大幅に削られ、5つの候補の中から選ばざるを得ませんでした(また科目としても物理、数学など理系科目が多かったです)。期間の限られた留学において、授業の選択は留学の質に大きな影響を与えます。夏クオーターに留学を考えている人にはこのことを頭に入れたうえで決定をするとよいでしょう。
また履修に関してもう一点、それはアメリカの大学が日本の大学と違い、履修した単位(Credit)数に応じて授業料が大幅に変化するという事です。アメリカで授業料の納付が免除されている交換留学生とは異なり、派遣留学はアメリカの大学、日本の大学の双方に授業料の納付が必要になっています。そのため、派遣留学先である本大学に行こうと考えている方は必ず知っておくべき事だと思います。滋賀県立大学の場合、年に60万円ほど納めることで、自分の好きなだけ授業を取ることができます。しかし、Skagit Valley Collegeを含むほとんどアメリカの大学は、単位数に応じて授業料が上がっていきます。なので、多くの授業を取りたいという人は、平均的な授業料の見積もり以上の金額がかかってくると思った方がいいと思います。学生Visaの関係上1クオーターあたり12Credit以上の履修が必要になるため、3か月で最低でも30万円ほどの授業料が発生すると思った方がいいでしょう。(1クオーターにとれる授業は多くても20単位が限度かなとは思いますが。)
最後に、この学期に履修している授業について紹介していきたいと思います。今、受けている授業はこのenvironment scienceという授業で自然環境に関するものです。実際にフィールドトリップに出向いたり、養殖場の専門家のゲストスピーカーを招いたり等、今まで日本で体験してきた授業形態とは異なり、とても新鮮に感じられます。クラスメイトの年齢なども異なるためか、グループディスカッション等意見の交換を求められる場面では、意見の幅広さに大変驚かされています。週2、3回のフィールドトリップでは、広大かつ日本ではあまり見られないような環境、例えば荒野といった地域などに赴く機会を得ることができるので、貴重な経験ができていると思います。特に印象的だったと思うのは野生のシャチを見に行くホエールウォッチングです。日本付近では野生のシャチを見る機会は決して多くないですが、幸運なことにシャチが多数みることが出来ました。こういった経験は自然が豊富なアメリカだからこそできることあり、また日本の教育方針とは少し違い、実際に見て感じることを重点においているアメリカ教育の特徴だと思いました。しかし授業中はフィールドトリップということもあり、先生が板書をするということがないので、先生のレクチャーに集中しつつ耳を傾けながらノートをとる必要があり、日々リスニングが大きな壁となっています。毎週あるタームクイズもレクチャーからの出題となるので、毎回苦戦していますが、現地でできた友達と一緒にこなしています。今学期はこの授業がメインとなっているので、最も多くの時間を費やしていますが、アメリカならではの授業なだけでなく、英語力の向上のためにもなり、さらには現地のアメリカ人の人とも関わる機会が増えたので様々な価値観も得ることができているので、とても充実していると思います。
さて、留学の期間も残り1か月となっています。アメリカでしかできないこと、見ることができないもの、まだまだたくさんあります。残り1か月、ワシントン州のみならず他の州にも旅行ででかけるなど、アメリカという国をもっと楽しんでいきたいと思います。