アメリカ留学レポート
国際コミュニケーション学科 野田 彩奈さん
オリンピックカレッジ 留学レポート2
私の1年間のアメリカ生活が幕を閉じました。1年前の自分のFacebookの投稿を見ると、帰りたくない日がやって来るのかと書いていました。そんな日がやってきました」。帰りたくないと思えば思うほど帰国日が迫り、“最後”という言葉が増えていきました。
この1年間は大好きなホストファミリーと私の趣味の音楽が留学生活を豊かにしてくれたと心から感じます。
帰国する前日の日曜日、ホストが教会でピアノとフルートのデュオをする機会を設けてくれました。同じ教会バンドメンバーの奥さんがピアノの先生ということもあり、私のためにフルートの楽譜を作ってくれ、日曜のお祈りの集会のときに演奏の時間を用意してくれました。お祈りは日曜に2回あり、1回のお祈りに200人ほど来られるので合計400人の前で演奏をしたことになります。普段フルートを吹くときは緊張しないけれどその時はつま先から指先まで震えました。演奏が始まると緊張はなくなるものの、演奏が終わり、拍手をもらい、現実に戻ると、体がまた震え、ただただ興奮しました。私が演奏した曲はクリスチャンの曲でホストの思い入れのある曲だったそうです。演奏しているときはスポットライトを浴びているものの、横にはバンドメンバーが見守ってくれていて、マークの Thank you for playing with us という言葉に涙が溢れました。ほんとうに教会で演奏する機会をもらえ、素敵な人たちに出会え、またアメリカでフルートができたことに感謝しています。
その日の夜、ホストとリビングで思い出話をしていると、ホストが手紙をくれました。You are already part of our family. と書いてあって、いろんな思い出がよみがえってきて涙が止まりませんでした。いつも困ったことがあれば言う前に助けてくれたサラ。毎晩のTV timeや一緒にお菓子作りをしたこと、よく2人で外食したこと。私の好き嫌いは全部わかっていて本当のお母さんのようでした。音楽という共通の趣味があったマーク。アメリカについてすぐ一緒にフルートのデュオをしたことや一緒にマリナーズの試合を見に行ったこと。教会のバンドにも誘ってくれて学校でのコンサートも毎回見に来てくれました。もうマークの演奏や歌が日常的に聞けないと思うとすごく寂しい。そしてアメリカでの親友でもありバディーのタイ。はじめは部屋にも入ってこなかったのに最後は朝ドアをひっかいて私を起こし、部屋に入ってくるほどの仲になりました。学校から帰るとドアの前でしっぽを振ってまってくれていて、私の癒しの存在でした。
ブレマートンはわたしの第二の故郷だと言えるほど大好きな街で、アメリカにも家族ができました。もちろん語学は学びましたが、それ以上に人とのかかわり方、自分にとっての音楽の大切さ、自分の無知さ、家族の大切さ、価値観の違い、宗教観、書ききれないほど学んだことがたくさんありました。何よりも全く日本とは違う環境のなかで自分をよく知ることが出来たと留学を終える今感じています。
アメリカンフルートのリーダー バスの運転手さん
デュオの後 バンドリーダー
ピアノのレッスン ホストファミリー