教員養成の状況について
1.滋賀県立大学における教員養成の状況について
滋賀県立大学は建学以来、「キャンパスは琵琶湖。テキストは人間」を教育のモットーに掲げ、自然、歴史、文化のバラエティ豊かなフィールドで、同期生、教員、地域の人々をテキストにして学び、知と実践力をそなえた人が育つ大学を目指しています。その具体化に向け、カリキュラムにおいても、全学共通科目には「地域基礎科目」や「人間学」という科目群を設置しています。
教員養成においても、この理念のもと、地域に根ざした幅広い視野と豊かな人間性を身につけた教育者を養成したいと考えています。
そのため、以下の目的に重点を置きながら、全学的な協力・指導体制をもってこの理念の実現に取り組み、次代の社会と地域を担う教育者を養成します。
(1)人に学び人を育てる豊かな人間性の涵養
教育は、教師が自分という人間を使って、人間である子どもに働きかける仕事です。そのため、教職生涯を通して自らの人格を高めることが求められます。子どもへの深い理解と愛情に根ざした教育者としての使命感を支える豊かな人間性を育みます。
(2)求められる専門性を身につけ、課題に応じて具体的実践が展開できる専門的力量の養成
子どもの発達的・教育的ニーズに応えるためには、担当教科に関わる確かな知識と技量、子どもの複雑多様な課題を把握し理解する力量が必要です。この二つの柱に支えられた専門的な実践力量を養成します。
(3)同僚・保護者と共同し、自らも研究と修養を持続的に追求する自己教育力の獲得
教育を巡る様々な課題は複雑さを加えています。同僚や子どもに関わる他の専門職、保護者や地域住民等と共同して解決に当たることが重要です。このような共同遂行力を高め、自らも研修を続ける自己教育力の獲得を目指します。