令和6年(2024年) 新年のご挨拶<教職員向け>

令和6年(2024年) 新年のご挨拶<教職員向け>

滋賀県立大学の教職員の皆さま、

新年あけましておめでとうございます。

"而立(じりつ)の年 飛翔期する さなぎの夢"

年始にあたり、柄にもなく詠んでみた新年の句を冒頭に引いて皆さまにご挨拶申し上げます。また、儀礼簡略化もあり、対面やビデオ配信での年頭式に替えてプレシデントメールによる年頭の辞とさせていただきます。

句に込めた意としまして、まず「而立(じりつ)」とは、論語の「三十にして立つ(四十にして惑わず)」からの成句で数え年三十歳を意味します。本年は、四年制大学として開学して三十年目を迎えることから、本学にとって而立の年となります。そして同時に次期の第四期中期計画期間が始まる自律(じりつ)の年でもあります。計画期間中には高専の開校が予定されています。対外的には学部学科の再編が、対内的には教学マネジメントシステムの確立が求められています。次の中期計画期間とは、本学がこれからの新しい時代の大学へと自律的に脱皮・羽化(飛翔)していくために必要な準備期間と言っていいでしょう。そのためには、蛹(さなぎ)とならなければならないのが本年ではないかとの思いでこの句を詠んでみました。ちなみにさなぎとは、外形は成虫の外部形態を大まかに模した鋳型のようなものですが、その一方内部では、一部の神経・呼吸器系以外の組織がドロドロに溶解した状態にあるのだそうです。変革期においては、外見だけでなく、組織の内部にも大きな変化が求められることを示唆しているのかもしれません。

とりわけ、目指すべき新たな大学像としては、すべてのステークホルダー、なかでも学生と教職員とが一緒につくっていく大学に脱皮していかなければならないと考えています。

第四期中期計画の実施に向けて、順調なスタートが切れるとともに、脱皮後の大学の鋳型となるさなぎの外形が見えてくる年となることを願っています。あわせて、本年が皆さまにとりまして、健康で幸多き年となることを祈念して、年始のご挨拶とさせて頂きます。

最後に、新しい年が始まりましたが、元日に発生した能登半島地震の被災地の方々にはまだまだ大変な状況が続いています。新年の挨拶とともにお見舞いの言葉をお伝えし、支え合いながら前に進んでいける年となることを願っています。

今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

令和6年(2024年)元日

公立大学法人滋賀県立大学理事長
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